通関士 合格体験記 I.Mさん 神戸市兵庫区 30代 女性
(通関士総合講座(早期スタートパーフェクトコース))
私の合格体験記
通関業者に勤めているからには
いつか通関士の資格が取れたらいいな…と
漠然と思い続けていて、
でもなかなか本腰を入れて勉強出来ないまま十数年が経ち、
コロナ禍で外出する機会が減ったこと、
コツコツと勉強して昨年合格した会社の後輩の姿に触発されたことが
通関士試験を受験しようと思ったきっかけでした。
いざ受けようと一念発起したものの、
自分の性格上、独学では絶対に無理だなと思ったので、
勉強するなら学校に通おうと思い、
昨年の11月頃に通関士の学校を探し始めました。
私の学校選びのポイントは、
1.受講費用
2.通信ではなく通学
3.三宮 or 元町に教室がある
4.平日の仕事終わりに通える
でした。
12月にこちらの体験授業に参加し、
同じ部分を3周は繰り返すという説明を聞き、
また少人数制であることも分かり、
帰る頃にはここにしよう!と決めていました。
なので、その他の学校は深く検討もしませんでした。
学校に通いさえすれば合格出来るという甘い考えは
2月に授業が始まってほどなくして吹っ飛びました。
一度の授業で進む範囲は想像を超えるもので、
『ヤバイ。これは家でも相当勉強しないとついていけなくなるな。』と
すぐに自覚しました。
以前は輸入の部署に6年間所属していたことがあるので、
テキストに出てくる単語には馴染みもあり、
流れもイメージしやすい部分もありましたが、
それでもやはり法律の勉強なので、
2月〜3月は復習にもかなり時間が掛かりました。
私は木曜夜の授業を受けていて、
その授業の復習が終わるのが大体日曜日のお昼頃で、
こんなペースで大丈夫なのかと不安になり先生にメールで相談したところ、
今までの受験生も最初は同じように時間がかかっていて、
この時期に手を抜くと後々後悔することになるというお返事をいただきました。
なので、思い返すとこの時期にしっかりと復習し基礎固めをしていたことは、
4月以降の勉強をラクにしてくれた(もちろん苦しくて大変でしたが…)ように思います。
6月には通関業法の学習を一通り終え、
7月以降は実務に入って行きますが、
通関業法はそれ以降も忘れないように並行して問題を解いていました。
通関業法は簡単なので、
9月に一気にやって失敗するケースがあると聞いていたことと、
9月は追い込みの時期でもあるので苦手分野に時間を使いたかったので
通関業法のインプットは早めに済ませ、
ちょこちょこ継続して学習していたのが自分には良かったと思います。
私にとって一番の難関はやはり通関実務でした。
まず、計算問題は初めの頃は計算過程をいちいち書かないと出来ず、
一問に恐ろしく時間が掛かっていましたが、
同じ問題で良いから何度も解いたら良いという先生のアドバイスで何度も何度も解くうちに、
計算過程はメモする程度で解けるようになったので、
そうすると一問に掛かる時間も格段に減りました。
そして課税価格の問題ですが、
これも初めの頃は意味が分からず、
どのように問題に取り組んで良いのかすら分かりませんでした。
そこでやることと言えばやはり何度も何度も問題を解くこと。
先生が補講や模試で出題される課税価格の問題は鬼レベルで難しく、
『登場人物何人おるねん…』と思うくらい設定も複雑で、
初めの頃は正答になることはほぼなかったです。
しかし、そんな鬼レベルな先生の問題に取り組んでいると、
テキストや過去問に出て来る問題がビックリするくらいに簡単に感じられて、
これには本当に驚きました。
関税法や通関業法についても同じように言えることですが、
先生の問題に取り組んでいると、
知らず知らずのうちに実力がついているのかも…と思えました。
7月に入り授業でも本格的に申告書の問題に取り組むようになるのですが、
私はこの申告書が一番苦労しました。
なんせ、税番の取り方が分かりません。
1回目の小テストでは100点満点で40点を取ってしまい、
焦った私がやったことは、小テストで出題された10問について、
なぜこの税番になったのかという自分の解釈を書き込み、
先生に添削していただきました。
2回目以降の小テストでも同じように取り組み、
さらに各小テストも5回は解きました。
そうするうちに最初はタリフの見方すら全く分からなかったのが、
段々と全体が見えるようになってきました。
とは言え、どんな商品でも確実に分類出来るようになったかと言うと
そんなことは全くなく、
授業で当てられても私はボロボロなことが多く、
でも周りの方々は完璧に答えていて、
情けない話ですが落ち込んで帰り道に
半べそをかきながら帰ったこともしばしばありました。
今思い出しても、この時期が一番辛かったです。
申告書の問題は、
実務経験もないので沢山解いて慣れるしかなく、
とにかく7月以降は輸出入一問ずつ毎日解くようにしていました。
授業や補講で出された問題、
あとは関税協会のホームページから過去問を5年分ダウンロードし、
最低3回は解きました。
初めは一問解くのに一時間くらい掛かっていましたが、
これも次第に早く解けるようになっていきました。
9月に入るとあとは精神論&健康管理です。
不安で気持ちがどうしても弱くなってしまうので、
これだけやってきたんだから大丈夫!と
強く思うようにしていました。
あとこの時期大事なのは健康管理です。
心身ともに疲労がピークになってしまって、
一日全く勉強せず、
とにかく睡眠を取りました。
ここで無理をしていたら、
体調を崩していたかもしれません。
この時期に無理をして本番で力を発揮出来ないということでは
悔やんでも悔やみ切れません。
私の一日の勉強時間は、
基本は朝30分、昼30分、帰宅してから2時間の合計3時間でした。
もちろん毎日この時間を守れたわけではありませんが、
勉強しない日は極力作らないようにしました。
休日はもっと沢山勉強すべきだったのかもしれませんが、
何時間も勉強することがどうしても苦痛で、
多くても5時間程しか勉強していませんでした。
テキストは基本的に学校で使用していたヒューマンアカデミーの赤と青のテキストのみで、
関税協会の問題集を買い足しましたが、
結果的には買い足す必要はなかったかなと思います。
先生が、合格する人は条文をしっかりと読んでいると仰っていたので、
赤のテキストを何度も何度も読み、
青の問題集は10回以上解き、
苦手な部分は20回近く解きました。
青の問題集の解説が
赤のテキストの何ページ目に書かれているのかをメモしておき、
都度読み込むというやり方をしていました。
あとは授業や補講で配布されるプリントや問題を繰り返し解いていれば良いので、
通関士の問題集は高いので、
わざわざ買わなくても良かったなと思いました。
授業中は先生の解説を聞くことに集中し、
ノートを綺麗にとることには注力しませんでした。
なので、色分けもしていませんでしたが、
書いた内容は自分さえ分かれば良いので、
先生の解説を聞き逃さないようにしていました。
補講もほぼ全て受講しました。
基本的には大阪まで行っていましたが、
9月の追い込み時期はなかなか仕事終わりに行くことも出来ないので、
オンラインで受講しましたが、
オンラインでも全く問題なく受講出来ました。
こちらの学校では、
毎回小テストがあり、
5月以降は毎月模試が行われます。
社会人になってから、
テストを受けるということから遠ざかっていた私は
初めての小テストでは手が震えるほど緊張しましたが、
それも回を重ねるにつれなくなりました。
あと、月一の模試のおかげで周りに沢山の人がいる中で
試験を受けることに慣れることができ、
また特に通関実務に関しては自分にとっての解きやすい順番や
時間配分などを掴むことができ、
おかげで本試験では30分も時間を残すことが出来たので、
余裕を持って見直しが出来ました。
通関士試験には運も必要と言う人もいますが、
今年について言えば通関実務は易しかったので、
その点では運が良かったのかもしれません。
ただ、今年の通関業法と関税法等はここ数年の過去問と比べると難しかったと思うので、
やはり運だけで合格出来るものではないと思います。
過去問レベルではなかったですが、
でも過去問にしっかり取り組んでいないと、
6割を取ることは難しかったと思いました。
ここまで色々と書きましたが、
今思えば難しく考えず、
先生の授業に必死でついて行き、
先生に言われた通りに勉強していれば何の問題もないと思います。
要領の悪い私が一度で合格出来たのは、
言うまでもなく斎藤先生のおかげです。
独学だったら間違いなく途中で投げ出していたと思いますし、
多分この先も合格することはなかったと思います。
8か月間の勉強は想像以上に大変で、辛くて苦しいものでした。
正直、「通関士」の3文字を見るのも嫌な時期もあったくらいで、
別に誰に強制されたわけでもないのに
何でこんな苦しいことを始めてしまったんだろうと思うこともありました。
ただ、勉強をしようと決意した時の気持ちを思い出して、
最後まで諦めなくて本当に良かったと思いました。
斎藤先生、8か月間本当にお世話になりました。
ありがとうございました。
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